【専門家が解説】赤ちゃんは生まれた瞬間から息ができる=呼吸機能の完成ではない理由

身体のお話。

こんにちは。習志野市谷津のかるがも整骨院🦆🦆🦆です。

『赤ちゃんは生まれた瞬間から産声を上げて呼吸しているのだから、呼吸の機能は完璧に備わっている。』

多くの方がそう思われているかもしれません。しかし、身体の専門家(施術者)としての結論からお伝えすると、『息ができていること』と『呼吸機能が完成していること』は全く別物です。

実はお腹から出てきたばかりの赤ちゃんは、重力と外気に向き合いながら、これから長い時間をかけて呼吸の機能を『獲得していく途中』にあります。

今回は、意外と知られていない赤ちゃんの呼吸発達の仕組みと、なぜそのプロセスを飛ばしてはいけないのかについて解説します。

人間は成長に合わせて『呼吸のやり方』を変えていく

お腹の中にいる赤ちゃんは、肺を使って呼吸をしていません。お母さんの胎盤を通じて酸素を受け取っています。生まれた瞬間に初めて肺に空気が入り(第一声)、そこから赤ちゃんの呼吸の歴史が始まります。

人間の大きな特徴は、『成長の段階(姿勢)に合わせて、必要な呼吸機能を変えていく』という点にあります。他の動物のように、生まれてすぐに立ち上がって同じように息をするわけではありません。

赤ちゃんは、身体の発達ステップに合わせて、以下のように段階的に呼吸機能を完成させていきます。

  • 仰向け(ねんね期): 首や股関節、目の機能が未発達な時期。重力を全身で受け止めながら、最も基礎的な呼吸機能を獲得します。
  • 横向き・うつ伏せ(寝返り期): 首がすわり、寝返りを打つことで、胸郭(胸の広がり)や背中側を使った呼吸を覚えます。
  • 四つばい(ハイハイ期): 体幹を支えながら、動きに伴う効率的な呼吸パターンを獲得します。
  • 二足歩行(立位期): 最終段階として、重力に対して真っ直ぐ立った状態での高度な呼吸機能が完成します。

発達のステップを『飛ばす』ことのリスク

ここで非常に重要なのは、「どの発達段階にも意味があり、順番にも必然性がある』ということです。

まだ仰向けでの基礎的な呼吸機能すら十分に獲得できていない段階の赤ちゃんに対して、むやみやたらに上の発達段階(座らせる、立たせるなど)を強制してしまうと、赤ちゃんの未熟な呼吸器や体に非常に大きな負担がかかります。

基礎工事が終わっていない家の上に2階、3階を建てるようなものです。

まとめ:まずは『土台となる姿勢』での呼吸を見守る

『早くお座りさせたい』『早く抱っこでお出かけしたい』という親御さんの気持ちはとてもよく分かります。しかし、赤ちゃんの身体の中では、目に見えない『呼吸機能の獲得』という大工事が段階的に進んでいます。

まずは今のお子さんの発達段階に合わせた姿勢で、しっかりと基礎的な呼吸機能を育ませてあげることが、将来の健全な姿勢や体幹の強さへと繋がります。

次回(後編)は、この『呼吸発達』の視点から、当院がなぜ安易な抱っこ紐の使用をおすすめしていないのか、その具体的な理由と身体へのリスクについて詳しく解説します。

ご予約の際は、ご希望の日付時間帯をご記入ください。

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